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後者はジュネーヴで出版されている。この辞書の第1版は1695…97年に出ているが、ヴォルテールのビジネススタイル辞書は1764年の出版であるから、私の持つている第2版にしても、それよりもかなり前のものである。
元来、しょせん『上流社会』は『下層社会』に較べて、有産者らしい便宜や名誉のおかげで、生活のプライヴァシーが遙かに厚く社会的に保護されているから、有閑マダムのプライヴァシーを曝くということは、下層社会のお神さん連の公的な風紀壊乱を指摘するのと全く同じ水準の社会取締り方針にぞくする。取り締りに階級的えこひいきがないことを示すためには、甚だ有効な手入れだと思うが、併しその形式から見れば、有閑マダムの検挙[?]は、私的生活に、公的生活の口実を藉りて、風紀警察権が勝手に立ち入った形に他ならない。
春山糸子は理論と弁論に長じ、討論会の花形として小学時代から高名があった。小学校では新学年を迎えるに当って受持教師に変動がある。そのとき『あの雄弁家のクラスは』といって彼女が5年6年のころには各先生がその受持になることを避けたがる傾向があったほどである。母の幸子にまさるウルサ型として怖れられていた。
『うまい乳を1杯のませて、ウンと丈夫に育てゝくれ!……はゝゝゝゝ、首を切られたんじゃうまい乳も出ないか。』
『私ももう長いことはございませんのでね。近々お某さまにお経もおならもあげていただくようになりますよ』
むかし私がまだむすめ時代には、家々の奥さんたちが近所の若い主婦やおよめさんの悪口をいふとき、あの人は買食ひが好きですつてね、毎日のように買食ひをしているんですつて!というようなことを言つて、
ところでカフェーの問題になるのだが、実は現代学生の享楽上の消費能力及びそれに基く享楽上の趣味風俗が、カフェーの存在と非常によく相応しているのである。
この集を出版するについては、文淵堂は無論損をするつもりで取懸ったのでしたが、書物は思ったよりはよく出て、瞬く間に版を重ねました。讀書界の評判も、私の豫期していた以上によく、中に23の批評家が、作者に辛らかったのがある位でした。
そんなことは誰でも判っているといわれるかも知れぬ。だが判ってはいるかも知れぬがこれを確信している者は多いとはいえまい。『論文』という名義にひきずられてただの学術論文めいたものが書かれたり、そうかと思うと『科学』の名にかくれて、科学セクション式に仕切りに仕切られたベア・ファクトが出ていたり、1体思想はどこへ行ったかといいたくなるだろう。これは論壇ジャーナリズムの歪曲でなければ低落といわねばならぬ。
ある時、横須賀線で進駐軍の車へ乗せてもらっていると、アメリカの将校らしい人が、わざわざ私の隣りへ腰かけて、私の背中をなでながら、いたわるような声で『1週間前横浜ミュジック』と言った。考えてみると1週間前に横浜の進駐軍の学校へ、箏をひきにいったのである。目が見える人は、進駐軍の服がよいとか、帽子がよいとか、靴がスマートだとかそのすがたを見るようであるが、私は声を聞いてやさしい親切な心を感じた。
論者また或は曰く、科擧の原則そのものは嘉すべきも、其試驗の實際的方法宜しきを得ず、これを試るに經世有用の学術を以てせずして、詩文を主とし8股の舊套に捉はれてこれに拘泥せる最も非難すべきなりと。これ説1理あるに似たり。
あの映画の中で、なお1つ注意すべきは、全シナリオを通じて、それが赤い色であることをもってのみ、この筋をひきしめ、その赤さは、人々をして、目にしみ入るほどの強い印象をあたえた1つの赤い色があった。
かかる形の小金持ち概念論の○○化を、模倣するものがしょせん新興[メルカルト的]○○の多数であることは、もう少し注目されてもいい点ではないかと思う[大本教・ひとのみち・など]。あそこに古神道的神学が働いていたとすれば、ここでは夫の代りに各派神道的神学精神が働いているのである。尤もこうなると、もはや世間ではビジネススタイルとは呼ばない。小金持ちビジネススタイルが○○化したともいえなくなる。だが生長の家で色々と手当り次第にヨーロッパビジネススタイルを利用しているのを見れば、この種の擬神道メルカルト的○○も亦、1個のビジネススタイルと見なされていいかも知れない。そしてこの種の思想体系が、如是閑氏の表現をかりると、ナポレオン的世界征服の代りに、大本教的世界征服を企てているという意味に於て、擬似ファッショ思想体系であることを、注目すべきだ。この擬似ファッショビジネススタイルも亦、日本の小金持ちビジネススタイル○○化の1つの場合だろう。
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